ラブライブの二次小説的ななにか
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投稿者:れむむ[3hI/YQP.VDmi16]
14/06/12 00:20:12
コメント:
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はい、正直に言います
ミレルさんの暇潰し小説シリーズに感化されて始めました(やめてまだ石はなげないで!
なぜラブライブなのかと言われると、つい最近一期のブルーレイを揃えてしまったので、なんとなく書いてみようかなと
ついでいうと続くかはわかりません
不定期更新なので、過度な期待はやめといた方がいいです(笑)
では拙い文章ですが、よければ暇潰し程度にどぞ!
注:テスト投稿なのでカナリ中途半端なとこで終わりまする
それはある日の出来事だった
母親と二人暮らしの生活の中、息子一人を単身で育て上げる母は必然的に仕事に追われる現状、どうしても帰りが遅くなる日々で余裕のある日は早く帰宅し、俺の晩御飯を作ってくれるどこにでもいる普通の母上様。しかし毎日がそういうわけにもいかないとなる家庭事情を打開すべく、昔から母は一つの提案を生み出した
「ねぇ、ハルちゃん」
「ん~?」
いつもの陽気な声質とは違う、少しの真剣味を帯びた少女の声が耳を打つ
妹でもなければ姉でもない。むしろ血縁関係から言えば赤の他人。もちろん義理なんていう仮初めの関係なんかでもない。けど知らない間柄というわけでもない。そんな少女の横でテーブルに肩肘をつきながら惰性のようにテレビを観る俺は間の抜けた返事をした
「私、アイドルになる!」
「じゃあ俺もなるぅ~」
ぼりっ、と煎餅に俺の歯形が刻まれる。甘辛く醤油付けされた風味とほどよい堅さ。あと巻かれた焼き海苔がグッジョブです
「そんな軽いノリ的な安い決断じゃなくて!」
どんっ、とテーブルに与えられた衝撃が余韻となって湯飲みのお茶に波紋を走る。とりあえず無視してみる
…………………………………………
………………………………
ジーー。
…………………………………………
………………………………
ジーー。
…………………………………………
………………………………
ジーー。
…………………………………………
………………………………
「ジーー」
「………………………………」
とうとう擬音語にしてまで冷たい視線を感じるようになってしまった
はぁ、と浅く肩を落とし、視線をゆっくりとそこへ向けた
「で、なに。アラサーになる?」
凄いな。僅か十六にして人生の大きな分岐点を選らんじまったな。そうか、あれか。アラサーって将来の夢的な感じの一つとして選べるのか。大抵の小学生が書かされるであろう『将来の夢』という題材のプリントの一番上に『あらさー』と書けてしまう世の中だったのか。中学、高校の進路希望調査表の第一希望になんの惜しげもなく『アラサー』とそう短く綴ってもいい世の中だったのですね。そして場合によっては記入欄の後にデフォルメされた『高等学校』という語尾のせいで『アラサー高等学校』なんていう既に負け組の人生を確定付けられたような目も背けたくなる進路が出来上がわけか
たまげたなー
「違うよ! アイドルだよア・イ・ド・ル!」
「あいがん? 眼鏡の?」
「ア~イ~ド~ル~!」
「愛してる? 照れるなぁ」
「~~~~ッ! んもぉーっ! アイドルだってばぁー!!」
首から顔をこれでもかと元の肌色からハバネロよろしくの情熱的な赤へと染め上げた彼女は、今が夜の八時を回っているということを知ってか知らずなのか、どちらにしろ恐らく本人の全肺活量を用いたであろう叫びを響かせた
うん、鼓膜がキーンって言ってる。キーンって
「お姉ちゃんうるさーい!」
「穂乃香うるさい!」
案の定、というべきか。今俺たちがいる部屋の隣に位置する部屋と、この部屋を出て廊下を進んだ先の階段下から割りと本気な苦情の声が被る
当の苦情を受けた本人はそれで冷静さを取り戻したのか、 自身の非を認め『ごめーん!』と再び大声を響かせた。あ、若干涙目になってる
「…………うるさいってさ」
「知ってるよ!」
「へへっ。ごめんって」
悪びれたように笑う俺に暫くプリプリと小言を投げつけてくる彼女を何とか宥めた頃には八を刻む短針に連なる長身は既に六を刻んでいた。つまり八時半
そして漸く話は本題に入る
「んで、アイドルがどうしたって?」
「だから、アイドルになるの!」
「アイドルって、あのアイドル? テレビとか雑誌で活躍する」
「そう!」
得意気に、そしてどこか憧れに目を輝かせた笑顔で彼女は大きく頷いた
それはまるで小さい子どもが自分のなりたい将来に胸を馳せる輝き。叶えたい目標を見つけた時の高揚感。ワクワクやドキドキに心躍らせる、そんな一時期の無垢な煌めき
けどそれは、高二の春、十六の歳と謂わば大人へ向かう一つのスタートラインに立ち始めた少女が宣う夢にしては、少し滑稽にも思えた
「…………っと言っても、本物のアイドルじゃないんだけどね」
自分のやりたい思う気持ちで作り上げていた力強い笑みが、途端ににへら、とひ弱な笑みに変わる
「まずはこれ、見て」
そう言って彼女が徐にスクールバックから取り出したのは
「UTX?」
アルファベットで三文字。高層ビル並の建造物の写真と一緒にデカデカとタイトリングされたそれは学校案内のパンフレットだった
確か今話題になってる学校なんだっけ?
「ここ! これだよこれ!」
パンフレットとしては当然で、学校の魅力がいくつか写真と共に掲載された一つ。上等な設備や徹底された教育指導方。学校案内という枠において最も重要視されるそれらを差し置いて、一つのその項目は何十ページとあるパンフレットの全体四割ほどを占めて大々的に強調されていた
「スクールアイドル?」
項目のタイトルはこれまたおしゃれな文字表記で大きく綴られていた
聞いたことがない単語だった
だが何となーく、それがどう言ったものなのかは文面を見てれば察しがついてくる。スクールアイドル。スクールは学校。アイドルとはアイドル。スクール、学校。学校、アイドル。スクールアイドル…………うん、多分彼女がアイドルになりたいと言い出したのも、大方これが起因していのだろう
アイドルになりたい。けど本物ではない。漸く話の大筋が見えてきたぞ
「この学校、エスカレーター式の有名な女子学校なんだけど、その中でも注目を集めてるのが学校内でのこの活動!」
「ふーん」
「んでんで、スクールアイドルって言うのは学校内の生徒同士で結成したチームでことで、あくまで部活の範囲でアイドルさながらの活動に取り組む総称をそう呼ぶんだって!」
「へー」
「今じゃ日本全国の学校でこのスクールアイドルっていう活動が流行ってて、その中でも一番有名なのがこのUTX学院で活動するーーーー」
「A-RISE…………アライズ?」
「そうそう! この学院の生徒三人で結成したチーム名だよ! あ、これがその写真!」
「お、おう…………」
興奮のあまりか、肩がほぼ密着する真隣まで彼女は身を擦り寄せ話題のそれを人差し指で示唆した
ふわりと彼女のリボンで右にサイドアップされた茶髪が口吻をくすぐった
「私もまだA-RISEのことはよくわかってないんだけど、ほら! この子がリーダーの綺羅 ツバサさん!」
衣装、だろうか。まぁ学院の制服ではないであろうフリルやスカーフがあしらわれた可愛らしい白を基調とした衣装を着込み、仲良く三人が寄り添って写る写真の中央。二人の少女に挟まれる形で愛らしくウインクを決めて見せるこの少女こそが、件の綺羅 ツバサという人物らしい
「ね! すっごく可愛いでしょ!」
「あぁ、確かにこれは…………」
すっげぇ可愛い…………
「………………………………」
「いでででででででででででッ!! 痛いってなにすんだよ!?」
「鼻の下伸びてる………」
「穂乃香ねぇも可愛いっつったじゃん!?」
人に同意求めておいてそれに賛同したら肩をつねられる。これが理不尽…………
「ん、んで…………本題に入るけど」
「ふんっ、だ」
そっぽを向かれる
「あ、あのさ…………」
「つーん」
私今怒ってますアピール
「おーい…………」
「………………………………」
無視
「せ、煎餅食べる…………?」
「只今、こちらの回線はご使用できません」
こ、こいつ…………っ!
「穂乃香ねぇが切り出した話題だろ!」
「どうせ私は可愛くないですよーっだ。独り言だけど」
そう言って彼女は俺が差し出した煎餅はちゃっかり受け取り古い俺の歯形の上に新たな小さい歯形を刻んだ
「…………可愛いくてチャーミングな穂乃香さん。どうかこのわたくしめに話を聞かせて下さいな」
「………………………………」
ズズッ、と湯飲みのお茶を一すすりして横目で俺をみやる
一秒。二秒。三秒。コト、とやっと湯飲みをテーブルに置いた彼女は一つ浅い息を吐き…………
「んもー! ハルちゃんったら仕方ないなぁ! そんなに私の話が聞きたいなんて、昔も今も甘えん坊さんなところは変わらないんだからぁ~」
めんっどくせぇ~
こりゃすぐ男に騙されるタイプだな…………。ハルちゃんはあなたの将来が心配です
続く、かも……?
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